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​地球派

 "地球派"と聞いて「自然を大切に」とか「命を大切に」などの考えが浮かぶかもしれない。無論それらは大切であるが、しかし、この派はむしろ、「地球から脱出したい」という願望の裏返しなのだ。「我々の時代は地球を探索するのには遅すぎ、 宇宙を探索するには早すぎる時代である。」という言葉がある。 私達は地球に生まれて、地球に死んでいく最後の世代かもしれない。そのような現代を記念として確立することで、"今を生きる私達"の景色が変わることを願ったのが、地球派であった。 

石井 陽 「地球派について」地球派-不条理を見つめるということ、あるいは空虚への抵抗-プレスリリース寄稿文より(2022年)

 私にとって生涯のテーマである「ハンセン病療養所を見つめる」ということは、不条理を見つめることに他ならない。何故、私は不条理を見つめるのか。何故ならそれこそが、この世に私を生かし、世界を創造していく力になるからだ。私が生まれたこと、そして死ぬこと、そして誰かと出会うこと、幸福と不幸に悩まされること、もしくは命自体、それらを不条理なことだと私は思う。これらを誤魔化さず、見つめ続けるために地球派という拠り所が必要だ。

木村 直「地球派に今思う私のこと、本展示への寄稿」地球派-不条理を見つめるということ、あるいは空虚への抵抗-プレスリリース寄稿文より(2022年)

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