【展覧会情報】
大阪の千鳥文化ホールにて個展を行います。お近くの方はぜひに。
会期: 2025年3月 14 日 ( 金 ) - 3 月23日 ( 日 )
助 成: 一般財団法人おおさか創造千島財団
会 場: 千鳥文化ホール
大阪府大阪市住之江区北加賀屋5丁目2-28
アクセス: 大阪メトロ四つ橋線「北加賀屋駅」4 番出口から徒歩約3 分
外島保養院は、1907(明治 40)年に公布された「癩予防ニ関スル件(法律第 11 号)」に基づき、全国 5 ヵ所に設置された公立療 養所の一つとして、1909(明治 42)年に現在の大阪市西淀川区に開設されました。しかし、1934(昭和 9)年 9 月 21 日未明、史上 最大規模の「室戸台風」が高知県室戸岬付近に上陸し、大阪を含む京阪神地方に甚大な被害をもたらしました。外島保養院の施設 はほぼ全壊し、入所者 597 名のうち 173 名が命を落とし、職員や工事関係者を含む犠牲者は 196 名にのぼりました。
この悲劇の主因は、療養所に適さない 1 級河川の河口、海抜ゼロメートル地帯に建設されたことにありました。さらに、差別を背景とした反対運 動によって移転計画が実現しなかったことが災害を深刻化させ、「ハンセン病への差別が生んだ人災」と言われています。
現在、外島保養院の跡地は工場地帯として再開発され、当時の面影はほとんどありません。これらは、未来の全国のハンセン病療養所の姿なのではないかと考えられます。それ程までに、日本の全国のハンセン病療養所は次世代への継承をどのように行うか、個 別具体的な構想が外側から見えてきません。そこで本展では、外島保養院の現在の姿に焦点を当てつつ、人々の記憶から消えつつ あるハンセン病療養所の景色を考察します。

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